Essay

アボカドを描くお仕事

2023.12.17

10年以上続いたロングランのお仕事が、今年終了しました。

今回は、最後の仕事となったアボカドの制作プロセスを

少し公開したいと思いますが

その前に、アボカド自体のお話を少しします。

毎日アボカドをたくさん食べてきたので、種が大量に残ったため

それで、土に植えたり、水耕栽培しています。

上の写真は、手前のアボカドが通常の2倍以上ある特大です。

種を発芽させるのには、ちょっとコツがいります。

何度も失敗していましたが、

しかし、6月ごろから連続して発芽に成功しはじめて、

ベランダも部屋の中も、アボカドがにょきにょき伸びて、美しいグリーンの葉っぱがいっぱいです。

写真のは、そのひとつの植木鉢です。

実るには5年かかるそうなので、しばらく我が家の観葉植物です。

アボカドを描くのはとても好きで、この仕事はとても嬉しかったです。

これが最後の仕事か、と思いながら

アボカドを目の前に置いて、水彩紙を置いて、

素描を始めました。

広告の仕事と画家としての仕事は、似ているけれど、

実は兼業している人は実際とても少ないと思います。

両方やっている人は、今流行の言葉で言えば、「2刀流」でしょうか・・。

ひとつでも成功させるのは難しいはずなので

二つの分野の仕事を同時にこなして、成功させるのは、

とても稀なことなんだと思います。

傍目には、「両方すげ~~~やん」、と言う風に見えるらしいです。

私がとても大事にしたことは、

「運」をもつことです。

毎月お給料をもらえるのと違って、

フリーで仕事する人は、この「運」が途切れると

仕事が途切れるからです。

なので、必然的に人間力を磨かないといけなくなります。

さて、この仕事は、2005年から始まり、2023年の47号まで続いたお仕事です。

当時、駆け出しだった私に、いきなりメインビジュアルの仕事のチャンスがやってきて、初めてプレゼンで勝ち取った仕事でした。

(プレゼンとは、他にライバルが複数いたという意味です。)

その仕事が、今年の秋、ようやく終わりました。

異例の長い大役を、本当にありがとうございました。

AYAKO TSUGE STUDIO

Kicthen彩