画家になるには その1

2月からの作品展も近づいてきました。

何年も作品展を続けていると、それなりに絵のストックがあるので
新作を描き足すだけですむようにはなってきています。

さて、百貨店での1回の個展で、実際、何点ぐらい絵が必要なのかというと

実は、60~100点です。
1回のエキシビションで売り上げるべき平均は、最低100万円~400万円と聞いています。
トップアーチストは、1回の個展で、1000万円売り上げると聞いています。
日本ツアーをして、数千万円を売り上げて帰る外国人アーチストも存在するようです。

さて、「画家になるには」というこの壮大なテーマをブログで書こうと思った理由は、
作品展の折、間違って、ショップスタッフに売り込みをしてしまう
新人作家さんを、時折見かけるからです。

実は、過去、1度だけ、どうしたら画家になれるか、と質問した生徒もいました。

そのたった一人のために今日は、答えてみたいと思います。

どうしたら画家になれるのか

この質問の意味は、たぶん、「絵の売上だけでどうしたら生活できるレベルになれるか」ということだと思います。

画家のみならず、フリーランスは、基本的に自分で営業し自分で絵の仕事を取らないといけません。
そのため、多くの人脈や、また、人脈を作るスキルを持っていないといけないということになります。

ある程度仕事が来ているベテランでも、毎年、ある一定の売上を上げ続けるのは、並大抵ではありません。
絵を描くスキル以外にも、人と話す力や、それから、チャンスをたぐりよせるセンスが必要です。

画家の場合、たった1件の画廊や、企画ギャラリー、またはアートの会社と契約すれば
個展をし続けることができます。
ただし、ある一定の売上を上げ続ければという条件はありますが。

まず、画廊との契約にこぎつけるにはどうしたらいいのか、ですが・・・

私は、ある年の新年早々、数件の企画画廊に絵を数点添付して
メールで挨拶文を送ったことがあります。

え?それだけ? と思ったかもしれません。

しかし、その結果、数件返事が来て、その年の春に、百貨店での個展がいきなり決まったり
海外のアートフェアへ出展がいきなり決まったりしました。

東京へ行き、画廊に売り込みに行ったわけでもなく、作品ファイルを送ったわけでもなく、
送ったのは、絵を数点添付した自己紹介メール1通です。

時代は、変わりましたね。
画廊に売り込みをするのに、1円もかからない時代になったわけです。

さて、作品ファイル(ポートフォリオ)をいきなり画廊に送り付けるのだけは、やめましょう。
ニューヨークに行った時に、今はCD1枚に作品を数点納めて送るのが主流と
現地のアーチストが教えてくれました。
メールに添付するか、CD作品集を送るのが今流なのでは、と思います。

ホームページを作り、アドレスをくっつけて、100件メールで送ったのち、
1件と契約できた作家さんもみえます。
あと、展示会でスカウトされたケースもあります。

それで、気に入られると、絵の現物を持参しがてら挨拶し、問題なければ正式契約となります。
気に入られる確率は、低いですが、でも、トライしないと始まりません。

さて、日本の場合、多くの新人画家が間違ってしまうのは、
コマーシャルギャラリーではなく、レンタルギャラリーに挨拶に行ってしまうことです。

コマーシャルギャラリーとは企画画廊のことです。
レンタルギャラリーとは、「ギャラリー」と名前はついているけれど、
実際はただのスペース貸しです。

プロになりたいのであれば、アプローチすべきは「企画ギャラリー」です。

レンタルギャラリーは、画家を育てるということまではしてくれません。
販売に関しては、実際は素人さんなんですね。
場所を貸すのが仕事なので、販売のマージンは取らないのが普通です。
そして、画家に場所代を請求するのが、レンタルギャラリーです。

企画扱いで個展したいと言われることもありますが、
後で、法外な金額を請求されることもあるようなので、
よい話には注意が必要です。
特に新人さんはよいカモになってしまう危険があります。

実際に画家をスカウトし、プロモーションをしてくれるのが企画ギャラリーです。
企画ギャラリーは、画家をスカウトすると、作品展の会期を決定してくれたり、
独自でプロモーションを始めてくれます。
作品展が決まると、よい画廊なら、画家の作品に額縁をつけて、個展を開催してくれます。

最初の百貨店での個展の時に、お客様に
「こんなにたくさん額縁大変ですね。いったいどうしているのですか?」と
聞かれたことがあります。

額縁は、画廊がつけてくれることが多く、つまり、画家の絵を買い取って、その後、
画廊が経費をかけて額装し、販売してくれる感じです。

これが一般的かどうかはわかりませんが、私の場合は、そうでした。

と、ここまで書くと、レンタルギャラリーとコマーシャルギャラリーには、大いなる違いがあることが
わかると思うのです。

そう、画廊とは、画家の作品を買い取り、額装して売ってくれるところです。
もちろん、画家がこだわって自分で額縁をつけていることもありますが。

1回の個展に必要な作品は、水彩画なら、60~100点ぐらい・・・・

この数なので、画家が自腹で額縁をつけていたら、大変な金額になってしまいます。
つまり、画廊がつける、ということになります。

本当に良い画廊は、個展が決まると、絵を予算分、買い取ってくれます。
絵を買い取り、個展で販売する。
他の商品と変わりなく、仕入れ、卸しあるいは販売となります。

さらに、スタッフがお客様に営業に行ってくれたり、
絵の注文を取ってきてくれたりします。

レンタルギャラリーというのは、日本だけに存在するので、紛らわしいですよね。
さらに、日本は、レンタルと企画の両方という極めてあいまいなギャラリーまで存在します。

レンタルギャラリーは、HPに、1週間いくらという記述があるので、すぐ見分けがつきますので、
一度、色々調べるところから始めてみてください。

画家になるには、まず、企画画廊を探し、
さらに自分の絵と違和感なく馴染みそうな画廊を探してみるといいと思います。
しかし、自分と似た絵を描く作家がすでに契約しているところは
まず、スカウトはしてくれません。

さて、ここで、賞は必要かという質問が来そうですが・・・
「かなり賞をたくさん取らないと、このような個展のチャンスは来ないのですよね。」と
私に聞いた方がみえました。

さてさて、これについてですが
多くの画廊は「絵がすべてです。」と私に答えています。
つまり、スカウトするプロなわけですから、絵がいいと思ったら、
スカウトしてくれます。

そういった意味で、あれこれ公募展で賞をたくさん取ってから画廊にアプローチに行くということは
時間もお金もかかるし、職業画家になりたかったら必ずしも必要なプロセスではない、と言えます。

ちなみに私は、一度も水彩画の公募展に出したことがありません。
つまり、公募展における賞歴はないのです。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
「画家になるには その2」はこちらのページです。
https://ayakotsuge.com/blog/0113-4849.html

描くスキルももちろん大事なので、
是非、水彩技法を学びたい方は、東京か名古屋の水彩サロンにいらしてください。
世界の雑貨をテーマに、毎回素敵なモチーフを用意して楽しいレッスンを考案してます。
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東京にはたくさんの企画ギャラリーがあってギャラリー巡りも楽しいです。
東京水彩サロン、他県から、また外国在住の方も是非いらしてください。

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